コスメストレート は縮毛矯正よりもダメージを少なくかけられるものです。
そう聞くと、「クセが伸びなそう・・・。」と感じてしまうでしょう。
たしかに、ダメージレベルの低い髪の毛(あまり傷んでいない髪の毛)にはあまり効果を発揮しません。
さらには、クセが強い人だと、縮毛矯正のように完全にまっすぐにのばすことは難しいでしょう。
では、なぜコスメストレートがこんなにも注目されているのでしょう。
簡単に書くと、以下のようなメリットがあるからです。
- ダメージが少ない。
- カラーリングなどのダメージがあっても、キレイにかかりやすい。
- 縮毛矯正のようなチリつきが出にくい。
- 加齢で髪のボリューム感がなくなってきていても、比較的ボリューム感を残しながらクセをのばすことができる。
美容室よって、メニュー表記は異なりますが、縮毛矯正もコスメストレートも髪をストレートにするという意味ではどちらもストレートパーマと言っても良いと思います。
もともとあるクセの強さと、仕上がりに求める真っ直ぐさによって、方法を決めていきます。
以下で、より詳しくケースに分けて解説していきます。
カラーリングやパーマなどしていない健康な髪の場合
このケースで、クセがある程度あり、しっかりクセをのばしたい場合には縮毛矯正を選択した方が良いでしょう。
一番、クセをのばす力が強いので真っ直ぐサラサラに仕上がります。
カットで毛量が軽くなりすぎていたり、毛先に極端なダメージがある場合は話は別ですが、一般的には縮毛矯正をおすすめされると思います。
ダメージがほとんど無いということは、縮毛矯正を掛けるうえで大きなアドバンテージを持ちます。
なぜなら、縮毛矯正の薬剤自体がかなりのダメージを出すことになりますし、しっかりクセをのばそうとすればするほど、薬剤は強くなり、ストレートアイロンの操作も細かくなってくるので、熱による物理ダメージが大きくなります。
つまり、最初から損傷が大きい髪ではダメージが出過ぎて、途中で切れ毛になってしまったり、過剰軟化といって、チリチリした髪になってしまう場合もあるのです。
健康な髪であっても、縮毛矯正である以上油断はできませんが、比較的、期待以上のキレイな仕上がりになるでしょう。
コスメストレートをかけるには適していません。
ほとんどクセをのばすことはできないでしょう。
ただ、ボリュームを抑えたいとか、本当に少しだけクセを弱くしたい場合には、ダメージのない髪であってもコスメストレートを用いる場合もあります。
カラーリングによるダメージなどが多少ある場合 | コスメストレート
ここでは細かいダメージレベルについては触れませんが、一般的にはミドルダメージと言われるような損傷が、根本の方から毛先にかけてほぼ一定に出ているケースです。
もしかすると、現代の日本人女性に一番多く見受けられる状態かもしれません。
ひと言に縮毛矯正の薬剤と言っても、強いものから弱いものまで幅はあります。
このように多少ダメージがある場合でも、しっかりと真っ直ぐにしたい場合には、縮毛矯正剤の強さを調整してかけることは充分可能です。
薬剤の選定を誤らなければ、ダメージも最小限に抑えられます。
多少のダメージがあっても、求める仕上がりが真っ直ぐな髪であれば、縮毛矯正がお勧めになります。
ポイントは、仕上がりを真っ直ぐにしたいか、自然なボリューム感や柔らかさを残したいかどうかです。
柔らかい動きを残したい場合には、コスメストレートが良いでしょう。
あえて、真っ直ぐにせず、ボリュームだけを抑えたい場合にも有効です。
ダメージも最小限に抑えられるので、カラーリングの色味も落ちにくくなります。
逆に、クセをしっかりとって、ボリュームもしっかり押さえたい場合には縮毛矯正の方が適していると言えます。
カラーリングやパーマが頻繁でかなりのダメージがある場合
ダメージが大きい場合にはもともとのクセに加えて、ダメージによる広がりが出てしまっているケースも珍しくありません。
個人的な考え方としては、例え仕上がりを真っ直ぐにしたかったとしても、縮毛矯正をおすすめはしないと思います。
コスメストレートの薬剤にも強いものから、より弱いものまであるので髪の保護を最優先しながら、できるだけクセをのばしていくのが理想です。
ダメージで広がっている毛先は、薬剤の強い作用で無理に真っ直ぐにしようと思わなくても、最後に付ける弱酸性の2剤の作用で収まりが良くなることが多いです。
2剤をつける前にドライヤーで乾かして、低温で毛先にストレートアイロンを軽く通してあげるだけでも質感が向上して、ストレートにおさまりやすくなりますし、もちやツヤも良くなるでしょう。
当然、ダメージのある髪の方がキレイにかけることが難しくなります。
最優先するべきは毛髪の保護ですので、薬剤の選定はより慎重に行った方がいいと言えます。
ダメージが大きい場合には、コスメストレートでも対応できないこともあります。
そういった場合には、ストレートをかけるよりもトリートメントなどで髪の状態を戻していくこと優先させましょう。
別記事にも書いていますが、ヴァリジョアなどがオススメです。
コスメストレート・縮毛矯正のメリット・デメリット
縮毛矯正の場合
メリット
- 強いクセでも、しっかり真っ直ぐにすることができる。
- かけた部分は半永久的に真っ直ぐ。ある程度時間が経ってからも毛先の収まりが良い。
- ドライヤーで乾かしただけで真っ直ぐで、ツヤがあ。スタイリングの手間が無い。
デメリット
- ダメージが大きい。
- 施術中、アイロンをしっかり入れていくので時間がかかる。
- かけた部分が半永久的に真っ直ぐなので、新しく生えてきた部分との差が目立つ。
- 動きが出しにくくなる。
- カールアイロンで巻きにくくなる。
コスメストレートの場合
メリット
- ダメージが少ない。
- クセを弱くして、髪のボリュームを抑えることができる。
- 根本の方が生えてきても、あまり差が目立たない。
- 柔らかい質感でかけられるのでストレートなのに動きが出しやすい。
デメリット
- 強いクセをのばすことには向いていない。
- かけた部分は時間とともにクセやボリュームが戻ってくる。
- 薬剤特有の香りが残りやすい。
とくにコスメストレートがオススメのケース
ここまで、縮毛矯正とコスメストレートを比較しながら検証してきました。
とくに、若い頃から縮毛矯正をかけてきたけど、白髪染めも頻繁になってきて、カラーリングによるダメージと加齢によるボリュームダウンが気になっている人にもオススメなんです。
基本的に、縮毛矯正は毛髪の一本一本をアイロンで潰してしまいます。
そのおかげで、ボリュームダウンをさせることもできているのですが、逆に髪の毛全体はペタンコになってしまいます。
薬剤を毛髪全体に強く作用させているので、それだけ髪の形状や性質を大きく変えてしまっているのです。
イメージとしては、円柱状の毛髪を平べったくのばしているカンジです。
加齢とともにボリューム感が減ってきているところにそれをしてしまったら、ほとんどボリュームは無くなってしまうでしょう。
しかし、コスメストレートはそれがありません。
確かに、クセをのばすチカラは弱いかもしてませんが、ナチュラルで柔らかくストレートにすることができます。
毛髪の形状や性質の変化を最小限にとどめることで、後からのスタイルチェンジにも対応しやすくなるでしょう。
縮毛矯正に比べれば、デジタルパーマやエアウェーブを使うことで、パーマスタイルにチェンジすることも可能です。
まとめ
近年では、真っ直ぐなストレートよりも柔らかい質感の方が好まれる傾向にあります。
しかし、パーマをかける女性は少なくなっているそうです。
カールアイロン(コテ)などの普及により、自分でパーマっぽくスタイリングする女性が増えたということもあるでしょう。
自分で何とかできるぐらいのクセなら、無理にストレートパーマをかける必要はありません。
カットやお家での簡単なスタイリングで仕上げられるなら、それに越したことはありません。