トリートメント Varijoie(ヴァリジョア)という新基準

ひと言に「トリートメント」と言っても、ホームケア用の物から美容室で使用するような専門的なモノ、最近ではカラーリングできるような特殊なモノまで様々です。

とくに美容室で使用するトリートメントなどは、システムトリートメントと呼ばれ、3つから5つぐらいまでの別々の薬剤を髪の毛に塗布することで、ホームケア用のトリートメントよりも長持ちするという特性があります。

トリートメントの一番の目的には、髪にツヤを与えたり手触りを良くしたりダメージを修復すると言った効果があります。

しかし、美容室でトリートメントを使用する場合、もう一つ特別な意味を持ちます。

それはカラーリングやパーマをする場合に、ダメージのある部分を保護したり強化しながら施術を行っていくことで、仕上がりをより美しくするということです。

最近の毛髪理論においては、このトリートメントを使用してカラーリングやパーマをかけることはあまり良い事とはされていませんでした。

それどころか、美容室で専門的に行うようなシステムトリートメント自体が、悪者になってしまったのです。

 

なぜ、トリートメントは悪者になってしまったのか?

皆さんは美容室なのでトリートメントを勧められたことはありませんか?

確かにトリートメントをすると仕上がりは、間違いなく良くなります。

髪の毛は滑らかになり、今まで指通りが悪かった毛先の部分も引っかからなくなります。

簡単に言うと髪の表面部分を油分で被ってしまって厚い層を作り、キューティクルの損傷具合や膨潤に関係なく摩擦を減らしてくれるからです。

どんなに髪の内部に損傷が進んでいたとしても、髪のまわりを覆ってしまうことで表面的なダメージを隠すことができるのです。

確かにダメージのある部分をそのままにして、引っかかってしまう髪の毛を無理やり手やクシでとかすよりは幾分マシでしょう。

しかしカラーリングやパーマをかけた後、なんでもかんでもコーティングしてしまっては逆に髪に悪い影響を与えてしまう場合もあるのです。

 

例えばカラーリングをした後などは、いくらカラーリング用のシャンプーやトリートメントを使用しても「残留アルカリ」というものが残ってしまいます。

実はカラーリングは、施術をした直後よりも1週間から2週間ほど経った時に大きくダメージが出てしまうのはこの「残留アルカリ」が大きく関係しています。

微量でも髪の内部に残ってしまうと、時間をかけてゆっくりと髪の毛のタンパク質を変性させてしまいます。

本来なら一週間以上カラー専用のシャンプーやトリートメントを使い、空気酸化やお湯や水などの酸素によって徐々に酸化され消滅していくのですが、カラーリング直後にコーティング力の強いトリートメントをしてしまうと、トリートメントの油分が壁になってしまい、 残留アルカリが除去できなくなってしまうのです。

こうなると髪の内部に残った残留アルカリは、どんどんと髪の内部のタンパク質を変性させダメージを進行せてしまいます。

そのため最近ではあまりコーティングをするようなトリートメントの使用は控えられてきました。

少なくとも残留アルカリが残るようなカラーリング直後の1~2週間は、十分に髪の内部まで酸化できるように髪の毛にフタをしない方が良いとされてきたのです。

 

瞬間的に手触りや質感を良くするためには、こういった従来型のトリートメントは美容室にとっても欠かせないものでした。

しかし、それは一時しのぎの手段にしか過ぎず、本来の「髪の毛を修復する」という目的からは、逆に遠ざかってしまう結果になっていったのです。

 

お客様に誠実な美容師ほどトリートメントを勧めることができなくなった・・・

トリートメントが髪の毛にとって逆にダメージを出すという結果になってしまっては、お客様にお金をもらってまで無理に勧めることが出来なくなってしまいました。

そして美容師側の考え方としては、基本的になるべく髪にダメージを出さないようにカラーリングやパーマをかけていくということがより大切なことになっていったのです。

こういった傾向は決して悪いものではありませんでした。

カラーリングをする場合もパーマをかける場合もなるべくダメージを出さないように必要最小限の強さの薬剤を使用するようにしたり、使用量や放置時間をなるべく最小限に抑えることで余計なダメージを出さないように努力してきました。

なぜなら余計なダメージが出てしまうと、仕上がりの質感や手触りに直接影響してしまうからです。

従来のようにトリートメントでコーティングすることで、施術によって出てしまったダメージをごまかすことはできません。

実際一度傷んでしまった髪を元通りに戻すことは不可能なので、こういった努力はお客様の本来の髪の美しさを引き出すことに良い影響を与えることができました。

最後に髪の毛にトリートメントでフタをしてダメージをごまかしてしまうような技術ではなくて、なるべくお客様の髪が持つ本来の美しさを保つような努力がされるようになっていったのです。

 

本当にトリートメントは必要なくなったのか?

カラーリングやパーマで出てしまうダメージを防ぐことができれば、もう髪の毛にとってトリートメントは必要ないのでしょうか?

なるべく毛先の方にはダメージを出さないように年間でパーマをかける回数も最小限にし、カラーリングもリタッチのみを繰り返すことで毛先の方にカラー剤をつけることなくダメージを抑えることに努力をしてきました。

しかし当たり前のことかもしれませんが、ダメージが出てしまう原因は美容室で行う施術だけではありません。

日常、生活していく中で紫外線を完全に防ぐことはできませんし、ドライヤーで毎日カンペキに乾かすことはほぼ不可能です。

逆に乾かしすぎてしまえば、熱によって表面からダメージが進行していきます。

シャンプーする時のお湯の温度にも気を付けなければなりませんし、いま使っているシャンプーやトリートメントがそれぞれの髪の毛に最適とも限りません。

体調などによっても頭皮の環境は変わってきますし、ストレスや睡眠不足などの影響でも髪がやせ細ってしまう場合もあります。

とにかく美容室に来た日以外のコンディションも保っていくことは、とても大変なことです。

だからこそ、美容師側は通常の生活の中で出てしまったダメージを、擬似的にであれ修復し、お客様が家でも扱いやすいコンディションを保てるようにして差し上げなければいけないのです。

 

新基準のトリートメント 『Varijoie(ヴァリジョア)』

先ほども書いたように、カラーリングやパーマによるダメージをできるだけ防いでも、年月の経過や日頃の生活のなかで受けてしまうダメージは防げません。

1日1日、どうしても髪にはドンドン痛みが蓄積していってしまいます。

トリートメントをしないということは、そういった髪の毛を放置することになってしまい、よりダメージの進行を早めてしまう可能性もあります。

でも、前途したように今までのトリートメントではデメリットの方が大きいのです。

そこで今回、登場したのが 『Varijoie(ヴァリジョア)』です。

ただ、髪の毛の周りを油分でおおってしまうのではなく、しっかりと髪の内部に収着する成分を配合し、毛髪ダメージの原因のひとつである空洞部分に入りこんで髪の毛の密度を強化します。

『Varijoie(ヴァリジョア)』は、とくに『空洞化』と『水』の関係性に着目してダメージの軽減を行っています。

どうしてダメージに? 髪の毛に空洞ができるわけ。

どんなに健康で強い髪の毛でも普通に生活していく中で、ダメージを受けていることはご存知だと思います。

そのとき、一番はじめに損傷していくのが『キューティクル』です。

いきなり、内側から損傷していくワケではありません。

キューティクルがはがれ浮き上がってきて、その隙間から髪の内部に水が入りこんできます。

それだけであれば何の問題も無いのですが、その『水』は自然乾燥やドライヤーなどで蒸発していきます。

乾いていく過程で『水』の温度も上昇し、体積が増え、その入り込んだ隙間を押しひろげてしまいます。

そして、その押しひろげられた隙間にはより多くの『水』が入り込むようになってしまいます。

この悪循環がはじまってしまうと、髪の毛が濡れるたびにダメージが出てとどまることを知りません。

髪の毛の内部の隙間は、ドンドンとひろがっていき最終的には大きな空洞ができてしまうのです。

シャンプーを毎日する場合は、髪の毛の内部にその都度『水』が入り込むワケですが、かと言って髪の毛を濡らさずにシャンプーことはできません。

例外として『ドライシャンプー』などもありますが、普通にしっかりと髪の毛をシャンプーしたい人の方が多いのではないでしょうか?

 

『Varijoie』はその空洞を疎水性の成分でしっかりと埋め、まずは『水』が入り込むことを防ぎます。

必要以上の『水』が髪の毛の内部に入り込むことを防げれば、先に述べたダメージの原因を絶つことができるのです。