くせ毛と生えぐせ
くせ毛と言っても、髪の毛自体がうねってしまうものと、毛穴から生えている方向が強く、思った方向に向いてくれないものがあります。
くせ自体をカットでストレートにすることはできませんが、髪を流す方向を変えたり、長さや量感を調整することで、全体の収まりを良くすることは可能です。
クセにはさまざまなタイプがあり、それによって収まりの良い長さや量感は異なります。
長さを短くしたり、量感を軽くし過ぎるとクセは余計に出やすくなることが多いです。
美容室でカットしたばかりの時は収まりが良くなったのに、家でスタイリングしてみたらまとまらなくなってしまったという場合は、上記のケースが多いと思います。
美容室では、最後仕上げの時にクセを伸ばしながら乾かしたり、更に収まりが悪ければブラシを使ってブローしたり、ストレートアイロンや͡カールアイロンで高熱を加えてクセを伸ばしたりしてしまいます。
もちろん、家でのスタイリングも同じことができるのであれば、それのカットでも問題ないのですが、なかなかそうはいきませんし、時間も必要になってしまいます。
前提として、クセ毛の場合のカットは、軽くドライヤーで乾かしたときにキレイなフォルムを再現できなければいけません。
できれば、シャンプーした後すぐにタオルドライをしっかりして、自然乾燥してクセが出てしまわないうちに、完全に乾かし切ってしまうのが理想です。
そして、最後はドライヤーの風を冷風に切り替えてフォルムをキープします。
もし、どうしてもドライヤーですぐに乾かしてもクセが出てしまったり、自然乾燥が多くなってしまう場合には、パーマスタイルのようにクセを生かしてしまうか、軽くクセ落とし(縮毛矯正剤よりも弱い、化粧品登録の薬剤で少しだけクセを弱くする)をして、なじみやすくしてから、カットをしていくという方法もあります。
どうしてもカットだけで収まりをつけたい場合には、担当の美容師と良く相談してどの方法をとるかしっかり決めた方が良いと思います。
毎日の生活の中で、お手入れにどのくらい時間を取れるのか?、ドライヤーでどこまでブローできるのか?、クセを生かしたパーマスタイルでもよいのか?
妥協できる範囲をバランスをとって、微調整していく必要があるので、しっかりとしたカウンセリングをしてもらえるといいでしょう。
もちろん、どんな場合でもカウンセリングは重要ですが、クセのある髪は乾かし方一つでも仕上がりが変わってきてしまうので、お家でのお手入れも考慮した髪型を提案してもらえると再現性が向上します。
[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=”100″]再現性・・・自分でスタイリングしたとき、美容師が仕上げた形にどれだけ近くなるかということ。[/st-cmemo]
一番収まりやすい長さは?
これも、個人差はあるのですがお家でのお手入れのことも考えると、肩より少し下、鎖骨あたりの長さだと扱いやすく、量感もある程度残しておけば、お家での再現性も期待できるでしょう。
あまり、レイヤーを入れない方が毛先は跳ねにくいと思いますが、重さが残ってしまい自分で乾かすのに支障が出てしまうようであれば、量感を減らすよりも、レイヤーなどを入れてフォルムで調整した方が後々、お手入れが楽かと思います。
髪が長すぎれば乾かすのに時間がかかってしまい、クセが出やすくなってしまいますし、今度は短すぎると、いくら手早く乾かしても広がりやすくなってしまいます。
量感にも同じことが言えます。
つまり、その見極めがクセのある髪のカットには重要であるということになります。
[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=”100″]レイヤー・・・表面の髪から短くなっている状態。アウトラインにいくほど長くなる。[/st-cmemo]
クセはあるけど、短いヘアスタイルにしたい場合は?
それでも、肩より短くしたい場合はクセの強さや、ウェーブの大きさに左右されます。
ウェーブが大きければ、それなりに短くしてもドライヤーをしっかりかけてもらうことで、ふんわりとクセを生かした流すようなスタイルを作ることができます。
同じ長さで切ったとしても、細かいクセの方はドライヤーではなかなか伸ばしきるのが難しいので、ブラシを通しながら乾かすか、軽くストレートなどでクセを弱くする必要が出てきます。
カットした後の長さで、cカールが残っているくらいなら理想的です。
sカールぐらいまではハンドブローで対応できるでしょう。
それ以上になってくると、ただ乾かしただけではウェーブとして残ってしまいます。
もちろん、sカール以上残っていても、柔らかい髪質なら簡単にカールをのばすことはできます。
しかし、広がりは出てしまう可能性が高いです。
肩より上の長さで仕上げたいときには、適切な長さの目安として、カットした後の部分にcカールかsカールが残るぐらい理想です。
ただこれは、クセの強さが全部同じぐらいという前提です。
細かい長さの設定は美容師にお任せしましょう。
まとめ
クセのある髪でもカットだけで、髪型をバランス良く収めることは可能です。
ただ、お家でのお手入れの方法やクセの強さでも、スタイリングしやすい髪型には違いが出てきます。
なおかつ、お顔の形に似合わせながら、普段着るお洋服のイメージともバランスを取らなければなりません。
しかし、クセ毛は悪い事ばかりではありません。
ただ、カットする時に考えなければいけないことが少し多いだけです
安易に、ストレートパーマや縮毛矯正を選択せず、髪の状態なども考慮に入れて、上手く付き合っていける髪型を、一緒に探していくことも美容師の重要な役目だと思うので、どんどん相談してみてください。
きっと、良い方法が見つかるはずです。