髪の毛はやさしい力でシャンプーすることが正義

ヘアサイクル

シャンプーはよく泡を立ててやさしく洗ってあげた方が、頭皮にも髪にも良い影響をあたえます。

ひとつの毛穴からは1~3本の髪の毛が生えていますが、すべての髪がしっかりとくっついているわけではありません。

ヘアサイクル

とくに、成長期1(成長初期)や退行期では、髪の毛も細く、抜けやすい状態にあります。

このとき、ゴシゴシ強く洗ってしまうと、これから太く成長していくはずの髪の毛も抜けてしまうこともあるのです。

濡らす前にある程度、からんだ髪ををほどいておく

髪のダメージが大きくて、濡らした時点できしみがヒドイ場合にはとくに注意が必要です。

髪の毛は濡れると、キューティクルが開いて表面の摩擦が大きくなってしまいます。

乾いた状態のときに、やわらかい毛のブラシでブラッシングして、絡んだり、引っかかったりしている髪の毛をほどいてあげることが大切です。

濡れているときに比べれば、乾いている状態の髪の毛の方が絡みをとりやすく、余計な力が毛根に掛かりにくくなるので抜け毛をふせげるのです。

また、豚毛やイノシシの毛のブラシの方が、油分を含んで、より髪の毛をとかしやすくなるのでおすすめです。

どうしても髪のからみが取れないときは、乾いた状態でコンディショナーやトリートメントを薄くなじませてからブラッシングすると良いでしょう。

髪の毛がからまったまま濡らしてしまうと益々ほどけにくくなり、頭皮の方まで指先が入っていかなかったり、お湯がとどかなかったして、十分に湯洗いができないことがあるので、注意が必要です。

そうすることで、やさしい力でも洗うことが可能になります。

逆にからんだまま洗おうとすると、指が引っかかって頭皮に余計な力がかかり、頭皮にもよくありません。

やさしい力でシャンプーするために予洗いをしっかりする

なるべく本洗い(シャンプー)のときに余計な力を加えなくても汚れがおちるように、頭皮と髪の汚れをシャワーのお湯のみでよく落とします。

このときも、強い力で頭皮をこすってしまうと、いくら本洗い(シャンプー)のときにやさしく洗っても意味がありません。

基本的にはぬるめのお湯(39℃程度)で、念入りに3分間ほど流しながら洗うことが良いとされています。

この予洗いだけでも、半分以上の頭皮や髪の毛の表面についた油分やチリやホコリや簡単な整髪料はおちてくれます。

できるだけ、しっかりと予洗いできるように時間をとりましょう。

傷つきやすい果実をさわるように

ソフトタッチで洗うことが重要です。

そのためには、シャンプーの泡もきめ細かく立てることが必要になってきます。

いきなり頭皮にシャンプー剤をつけてしまっては、きめの細かい泡を立てるのは困難です。

まず、髪の毛を利用して、きめの細かな泡になるまで泡立てます。

きめの細かい泡の方が、汚れが落ちやすくなるので、よりやさしい力でシャンプーすることができるのです。

まとめ

今回は、シャンプーをするときのちから加減に限定して記事にしました。

自分が美容師になりたての頃は、まだまだ強い力であらうシャンプーを希望されるお客様も少なくありませんでした。

現在では特に、エイジングヘアで髪が細くなってしまっていたり、抜け毛が気になっているお客様にやさしい力で洗うシャンプーの必要性をお伝えしています。

実際にボリュームの出にくい髪の方を、上記のような洗い方でやさしく洗い上げると、仕上がりがふんわりとボリューム感たっぷりに仕上がります。

強い力で洗うことをご希望される方もいらっしゃいます。

好みや頭皮環境もひとりひとり異なるので、一概に「絶対にやさしく洗ってください!!」とは強制はできません。

しかし髪が濡れているときは、先にも書いたようにキューティクルが開いている状態です。

当然、髪の毛も膨潤しているので、物理的な損傷を受けやすい状態になっています。

そんな時にいくら指の腹の柔らかいところとは言え、強く髪の毛同士がこすれ合ってしまっては大きなダメージにつながりかねません。

シャンプーは毎日するものだからこそ、細心の注意を払っておこなっていきたいものですね。